もし明日、災害が起きたら?
「避難所へ行けば安心」
「備蓄していなくても、支援物資がもらえるから大丈夫」
そう考えている方も少なくないかもしれません。
もちろん、自宅が危険な場合には、ためらわず避難することが大切です。
ただ、自宅が安全であれば、無理に避難所へ行かず、自宅で生活を続ける「在宅避難」という選択肢もあります。
避難所はホテルでも、備蓄倉庫でもありません❗️
多くの人が集まる場所だからこそ、
食料や水、衛生環境、プライバシーなどが十分に確保されるとは限りません。
だからこそ大切なのは、災害が起きてから避難所に頼るのではなく、「できるだけ自宅で安全に過ごせる準備」を平常時からしておくことです。
避難所に行けば安心?
避難所に届く支援物資は、地域の被災者に分配されます。
しかし、大規模災害では、避難している人全員に十分な物資が行き渡るとは限りません。
実際に東北や熊本の震災のときに、避難所で
「不公平をなくすため」という理由で家族のためにコツコツと備えてきた備蓄品を没収されることも起こっています。
そのためすぐに自分たちも物資が足りなくなるという理不尽なことになってしまうんです。
没収されない避難所だったとしても、自分が持ってきた食料や生活用品が周囲から見える状態になっていれば、
「少し分けてもらえませんか」
「子どもに食べさせたい」
と頼まれることも考えられます。
もちろん、すべての避難所でこのようなことが起こるわけではありません。
ただ、災害時は普段とは違う極限状態になります。
だからこそ、自分と家族の命を守るための備蓄は、まず家族が生き延びるためのものとして考えておくことが大切です。
「助け合い」と「自分の備え」は別に考える❗️
災害時の助け合いは、とても大切です。
でも、自分の家庭にも十分な余裕がない状態で、善意だけで物資を分け続けることはできません。
一度「この人は分けてくれる」と認識されると、その後も頼られてしまう可能性があります。
だからといって、他人を疑いましょうという話ではありません。
自分と家族を守るために、災害時に起こり得るリスクをあらかじめ想定しておくことが大切なのです。
避難所など人が集まる場所では、
- 自分の備蓄を必要以上に人前に出さない
- 貴重品や備蓄品を無防備に置かない
- 荷物から目を離さない
- 家族分の備蓄を「他人に配ること」を前提にしない
- 断る勇気を持つこと❗️「ごめんなさい。家族分しかありません」とはっきりと伝える
- モバイルバッテリーは絶対に貸さない
など、最低限の注意も必要です。
助け合うためにも、まず自分たちが自立していること。
これは防災において、とても大切な考え方だと思います。
そこで目指したいのは「在宅避難」
災害が起きたら、必ず避難所へ行かなければならないわけではありません。
自宅が安全で、倒壊・火災・浸水などの危険がない場合には、自宅で生活を続ける「在宅避難」という方法がありますし、できることなら在宅避難してください。
そのためには、災害が起きてから準備するのではなく、普段から家を「避難生活ができる場所」にしておくことが重要です。
まずは「住まいの安全」を考える!!!
どれだけ食料を備蓄していても、自宅が危険な状態になれば在宅避難はできません。
日頃から
- 住宅の耐震性を確認する
- 必要に応じて耐震診断や補強を行う
- 寝室にはできるだけ大きな家具を置かない
- 家具が倒れて出入口や避難経路をふさがないように補強しておく
など、家そのものの安全を確認しておきましょう。
家具や家電の固定も重要!
地震では、家具や家電そのものが凶器になることがあります。
- タンス・本棚・食器棚などを固定する
- テレビや電子レンジなどを固定する
- 重い物は家具の下段に収納する
- 食器棚には扉の開放防止器具を取り付ける
- 窓ガラスには飛散防止フィルムを貼る
家具の固定は、L字金具などで壁にしっかり固定する方法が基本です。
賃貸住宅などでネジ止めが難しい場合でも、突っ張り棒やストッパー、粘着マットなど、住まいに合わせた対策を考えておきましょう。
「家族が1ヶ月生活できる」備えを
在宅避難をするなら、何より重要なのが生活に必要な物資です。
最低限、次のようなものを家庭で確認しておきましょう。
食料・水
- 飲料水
- 米
- アルファ化米
- レトルト食品
- 缶詰
- 普段食べている保存しやすい食品
ライフラインが止まった時の備え
- カセットコンロ・ボンベ
- 懐中電灯
- モバイルバッテリー
- ラジオ
- 電池
- トイレットペーパー
- ウェットティッシュ
- ゴミ袋
家族それぞれに必要なもの
- 常備薬
- 衛生用品
- 生理用品
- 乳幼児用品
- 高齢者用品
- ペット用品
- 暑さ・寒さ対策用品
食料は、災害用に特別なものを大量に買い込む必要はありません。
普段食べているものを少し多めに買い、使った分を買い足していく「ローリングストック」なら、無理なく続けることができます。
おすすめは分散備蓄です!
一軒家の場合、地震では1階部分がつぶれてしまったり、水害で1階が水浸しになってしまったらせっかくの備蓄も無駄になってしまうので、1階と2階に分散して保管しておくと安心です。
大切なのは、災害が起きた時に、
「家族が何日間、自宅で生活できるのか?」を一度具体的に考えてみると、どれくらい必要か分かります。水で言えば生活用水を含めて
【1人1日3ℓ必要なので1週間としても2ℓのペットボトルが7本】必要です。
避難所へ行かなければならない場合もある
ここは誤解してほしくありません。
「避難所へ行かないほうがいい」という話ではありません❗️
■自宅が倒壊する危険がある
■火災が迫っている
■浸水の危険がある
■自治体から避難指示が出ている
このような場合は、自宅に留まることよりも、安全な場所へ避難することが最優先です。
避難所だけではなく、安全な親族宅や知人宅、ホテルなど、状況に応じて避難先を考えておくことも大切です。
だからこそ、防災は
「避難所へ行くか、行かないか」
の二択ではありません。
自宅が安全なら在宅避難
危険なら、ためらわず避難する
その判断ができるように、平常時から自分の住んでいる地域の危険箇所や避難場所、避難経路を確認しておきましょう。
【自助があってこその助け合い】
日本には、困っている人がいれば助け合う文化があります。
災害時にも、この助け合いはとても大切です。
でも、助け合いを続けるためには、まず自分自身や家族の生活が守られていることが絶対必要です!
自分の家族の水や食料まで不足している状態では、他人を助け続けることはできません❗️
反対に、自宅の安全を確保し、十分な備蓄があれば、心にも少し余裕が生まれます。
その余裕があってこそ、周りの人を助けることもできるのではないでしょうか。
「誰かが助けてくれる」ではなく、
「まず自分たちの身は自分たちで守る」
この意識を、一人ひとりが持つこと。
それが結果的に、地域全体を守る力にもつながっていくと思います。
それでも「ちょっとだけ分けてください」と言われると断りにくいと思うので、そんな時は
「ごめんなさい。お渡しはできません」とはっきり言いましょう。
避難所に50人居たとして
あなたが50人全員に分けてあげられるだけの物資を持っているならいいですが
そんなに避難所に持っていけないと思うので、誰かひとりにあげてしまうと
「私も私も」という状況になり自分の分までなくなってしまうのが避難所の現状なんです。
それか「よかったら一緒に支援物資の確認に行ってみませんか?」
と言ってみてください。
【まとめ】
災害時、避難所が必要になるケースはもちろんあります。
でも、災害が起きてから「避難所へ行けば何とかなる」と考えるのではなく、
「避難所へ行かなくても、家族が安全に一定期間生活できるようにしておく」
という備えも必要です。
そのために、
- 自宅の耐震性を確認する
- 家具や家電を固定する
- 水や食料を備蓄する
- トイレや衛生用品を準備する
- ライフライン停止に備える
- 家族に必要な物を揃える
- 防災用品を定期的に点検する
- 自宅周辺の危険箇所や避難経路を確認する
今できることから少しずつ始めてみてください。
災害は、いつ起こるか分かりません。
「その時になったら考えよう」ではなく、何も起きていない今だからこそ、落ち着いて準備する。
避難所を否定するのではなく、
「避難所に行かなければならない状況をできるだけ減らす」
それも、家族を守るための大切な防災対策のひとつです。